当グループホームでは、畳・布団の生活を基本としています。
段差や階段もあり、バリアフリーではありませんし、事業所内での車イス対応もしていません。
様々な場面でバリアフリー化が推進されるなか、なぜこういった対応をしているのか
疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。
しかし、当グループホームでは、これらをすべて「敢えて」取り組んでいます。
①なぜバリアフリーじゃないの?
室内でバリアフリーに慣れてしまうと、屋外に出た時に足が上がらず、転倒・骨折したという例を
よく耳にします。
敢えて段差を作る事で、危険を予測し、足を上げる訓練にも繋がります。
脳の活性化と共に、筋力低下を防止するために、敢えてバリアフリーにしていないのです。
②なぜ車イス対応じゃないの?
もちろん、外出や散歩時には車イス対応を行います。室内でも車イスとなると・・・
1.行きたいところに、自分で自由にいけない
2.支えがあることにより、筋力が低下し、自分で座位が保てなくなる
3.下腿の静脈血流を低下させ、浮腫み(むくみ)等の二次的障害が発生しやすくなる
等の問題が考えられます。
自分の力で座位を保ち、自由に移動する。
一日中同じ姿勢になることを回避し、二次的障害を未然に防ぐことで、浮腫み(むくみ)の改善につなげることを目的に、敢えて室内での車イス対応をしていないのです。
③なぜ畳なの?
立つ・座るの動作が多くなり、体を動かすことが増えることで、何気ない普段の暮らしがそのまま、筋力維持及び増加に繋がることを目指しています。
また、その他にも畳には良いことが沢山あります。
<畳の利点>
1.温度調節効果(夏はひんやり、冬はぽかぽか)
2.クッション性に優れており、安全性が高く、ごろ寝にも優しい
3.天然の加湿・除湿効果があり、空気清浄も期待できるため、お部屋の空気環境に良い(二酸化炭素を吸収し、空気を浄化する)
4.吸音効果・振動吸収効果
5.井草の放つマイナスイオンや、香りによるアロマテラピー・鎮静効果が期待できる
これらの理由から敢えて畳の生活にしています。
④なぜ布団なの?
「夜寝る時に布団をひいて、朝起きたら布団を片付ける」…というのは、面倒な動作ですよね。
しかし、この動作をすることが、自然と身体を動かすことになり、筋力維持に繋がっていきます。
座ったままの(ずり這い)移動・四つん這い移動が容易に行えるようにもなります。
また、睡眠専用のスペースを確保する必要がなく、布団を上げれば自由にスペースが使えます。
ベッドから落ちる心配もありません。
ご家族が泊まる際も、同じ部屋で一緒に寝ることが出来ます。
その他には、
・手軽に天日干しが出来る
・スタッフの対応も自然と同じ目線になり、親しみやすく話しかけやすい
という効果も期待できます。
バリアフリー化することで、便利な生活を送ることができるかもしれません。
もちろん、場所や目的によってはバリアフリー化に賛成です。
しかし、介護保険事業が推進する「自立支援」を目的とした生活となると、しっかりと身体を動かすことが生活の質(QOL)の維持・増進に繋がっていくと考えています。
また、当グループホームでは、最期のお別れまで元気でいられる方が多くいらっしゃいます。
それは、こうした取り組みによる成果ではないかと思っています。
有限会社トゥインクル・ライフ
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